【書評】これでいいのか千葉県船橋市


日本の特別地域 特別編集79 これでいいのか千葉県船橋市 (地域批評シリーズ)

 千葉県船橋市は、2017年の買って住みたい街ランキング首都圏版(不動産情報サイト大手のHOME’S)で1位を獲得しました。私は船橋市に住んでいるので、本の内容が実情にあっていたかレビューしたいと思います。

どんな本?

 マイクロマガジン社が発売されている「日本の特別地域」シリーズの中の1冊です。関心の高い地域の特色や実情をまとめた人気の高い本です。

 千葉県船橋市についてあらゆる面から分析している本です。住みやすい理由、評判の良いエリア(駅の実名とその理由)、買い物スポット、交通渋滞の状況などマンションや戸建てを購入する上で知っておいたほうが良いことが書かれています

 住む上で知っておきたいことは全て書かれています。船橋市に住んでいる方、興味がある方は読むべきだと思います。

本のまとめ

住みやすい理由として「通勤・通学に便利」「買い物が便利」という2点が挙げられている。

 総武線と東西線(東葉高速鉄道)があるため、船橋駅や西船橋駅から東京都内へ行くのに30分とかからない立地にあるのは事実です。

 またどの駅の近くにもスーパーがあり、買い物するのに困らないというのは本当である。ららぽーと、イオン、イケア、コストコにも簡単に行ける、買い物強者の街であると実感している。

評判の良いエリア(駅の実名)

 都内に素早くアクセスできる総武線と東西線(東葉高速鉄道)沿線のエリア、商店街のあるエリアが挙げられている。「移動」と「買い物」に便利かどうかが船橋を語る上でのキーワードである。

 船橋市内はとにかく渋滞するので、できるだけ来るまでの移動は避けたほうが無難だ。車を持たない生活をするのであればこの2つを重視するのは当然であると言える。

評判の悪いエリア(実名)

 買い物スポットが乏しいエリア、船橋の端っこの不便なエリア、渋滞がひどいららぽーと周辺が挙げられている。買い物が不便なエリアは論外であるし、ららぽーと周辺住んでいると、車を持っていても休みの日に使えないというのは船橋市民の中の常識になっている。ららぽーとの駐車場から出るだけで2時間もかかることもあると職場の先輩から聞いたことがある。

船橋市の良いところ

 地域のイベントが多い、中学生の子供の医療費が300円、東京から船橋への深夜バスが存在するなど役に立つ情報が満載されていた。私は、船橋に半年しか住んでいないので大いに参考になった。

船橋市の悪いところ

 一番意外だったのは、総武線よりも海岸線に近いエリアでは住宅の塩害が発生しているとのことだった。私は北習志野駅周辺に住んでいるので全く実感がなかった。

 また、海が近いので地盤がゆるいので船橋駅周辺は地震による液状化のリスクが高いということだった。

 この2点を考慮すると、マンションや戸建てを買っても良いエリアはかなり限定されると思われる。

感想

 この本は船橋に関係している人は読むべきだと思う。船橋市に住んだことのある人しか分からないことがかなり書いてあった。著者は、かなり入念に船橋市内で取材をしたのであろう。特定の市に特化した本はかなり貴重であるため、大変ありがたい情報源である。

 本全体として船橋市は良い市であることが前提で記載されている。表紙は船橋市をディスっているような雰囲気があったが、そんなことはなかった。

 この本に記載されていなかった船橋市の特徴を自分なりにまとめておく。

  1. 駅の近くにムクドリが大量発生して騒音や糞の被害がある。
  2. 自治会の力が強く、自治会にはほぼ強制加入な地域である。立派な自治会館が地区ごとにある。戸建てに住む場合は高額の自治会費を覚悟したほうがいいかもしれない。

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