【書評】20代で隠居 週休5日の快適生活 大原扁理


20代で隠居: 週休5日の快適生活

 週休5日で快適に生活が出来るというタイトルが気になったので、思わず図書館で本を借りてしまいました。自分が気になった部分を感想を交えてレビューしたいと思います。

どんな本?

 筆者の大原扁理さんは、20代の独身男性でマイルドなゲイだそうです。この本は、家賃の安い地域での隠居生活を綴った本です。一ヶ月の生活費は、家賃、医療費、税金込みで7万円台だそうです。月7万円でどのように生活しているか、一日の行動スケジュールや食生活などを公開している本です。

 ここまでやるのかと思わず思ってしまう節約方法も紹介されているので、生活コストを下げたい人におすすめできる本です。

本のまとめ

 この本は4章に分けて構成されています。

隠居生活について

 「朝起きてから寝るまで」に何をやっているのかが記載されています。一般的な独身男性の休日とそんなに変わらない生活を送っているようです。1日3食しっかり食べていますし、お金のかからない趣味も持っています。

 一般的な独身男性と違うところは、必ず散歩をして、野草を摘みに行くことや人付き合いをほとんどしないということです。同性愛者なので異性関係にお金を使う必要がなく、時間だけはあるのでできることは自分でやるというスタンスなのでお金はほとんどかけていないようです。散髪も自分でやっているというのは驚きでした。自分の見た目に気を使う必要のない仕事(介護職)だし、女性に全く興味がないということなのでできる荒業であると思いました。

 女性と恋愛したい人や快適な生活をしたい人の生き方の真逆を言っていますので、人によっては180度受け取り方が異なると思います。

食生活について

 忙しいときほど食生活って乱れますよね。休憩時間を取ることが出来ないので5分で食べることができるコンビニのおにぎりやパン、お弁当ばかりになりがちです。

 大原扁理さんは、隠居して時間が出来てから食生活に大きな変化が出たそうです。体に良いものが食べたいと思うようになり、玄米や野菜、野草を中心にした食生活を送っているとのことです。その結果、体調がかなり良くなったそうです。

隠居することになった流れ

 大原扁理さんは高校を卒業後に3年間自宅に引きこもったそうです。引きこもったことで友人が離れていったことで、社交を積極的にする必要がないということを学んだようです。

 その後、東京で仕事をするようになったが、働いても働いてもお金と時間が消えていくことに絶望したそうです。

 大原扁理さん曰く、「東京では頑張るとむりをするが同義になっている」とのことです。高すぎる家賃のしわ寄せは現場の人にのしかかるため、家賃の低い地域に移住するきっかけになったそうです。

その他の雑記

 生活レベルを落とせば週2日働いた収入で生活できること、資本主義社会では働いてもお金がいくらあっても足りず、自由にはなれないということが述べられています。

 その他には、隠居する上での心構えを説いています。働きたくなければお金がかかる生活は止めましょうってことです。独身で孤独に生きることができる人向けの内容です。

感想

 大原扁理さんの生活をそのまま真似することができる人は、正直なところ0.001%いないでしょう。結婚して子供を作ることなんて考えず、独身でひたすら孤独に生きていくというライフスタイルです。健康な20代だからできる発想だと思います。もし病気になってしまったら、生活保護一直線だと思います。

 大原扁理さんのすごいところは、生活保護を受給できるのに申請していないところです。生活保護を受ければ、週休7日でもっと快適な生活が出来るのにと思わず思ってしまいました。人に迷惑をかけない生き方を実践しているのが、大原扁理さんが評価されている理由だと思います。

 この本は所々に生活する上で節約出来るコツが書いてありますので、、興味のある方は一度読んでみることをオススメします。

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20代で隠居: 週休5日の快適生活