歯科医師の手帳選び

 手帳術って商社で働いているようなビジネスマンを対象にした特集や本しか出てないですよね。医療従事者向けに、歯科医師として活動している私の手帳に考えを発信したいと思います。

なぜ手帳が必要なのか

仕事中にスマホをいじっていると遊んでいるように見える職種である

 仕事中に個人所有のスマホをいじっていると、仕事のためにスマホを使用しているのかLineチェックしているのか分かりません。遊んでいると疑われる行為は勤務時間中にはやらないようにするのが無難でしょう。マイナス評価されやすく、プラス評価されにくい世の中なのですから。

スマホは汚いので医療を提供する場には不適切な存在である

 スマホは汚いは常識になりつつあります。「スマホ 汚い」で試しにぐぐってみると2億件もヒットしました。トイレの便器よりもスマホの画面は汚いそうです。

 スマホの画面を触った手で治療はしたくないし、治療を受けたくないと考えるのは自然なことだと思います。診療の合間にスマホをいじっているう歯科医師はプロ意識が低いと思います。

PCを持ち歩いて診療台を移動するのはめんどうである

 個人所有のPCを診療室内で持ち歩いている先生を見たことがありません。診療する上で個人のPCを使う理由って全く無いです。診療台に備え付けてあるPCにレントゲン写真や説明資料が保存されており、アポイント管理ソフトまで入っています。至れり尽くせりな環境なので、PCやタブレットを持ち歩くのはめんどうなだけです。職場のWiFiを使わせてもらえない可能性も高いですし。

革製の手帳を使っているとしっかりしている人と思われる

 革製のかっこいいシステム手帳を使っているとしっかりした先生に見えます。完全にイメージ商法になりますが、約束をしっかり守り、治療する上でに必要な事項をメモしている感が出せます。

 ビニールカバーの手帳を使っていると貧乏くさい感じがしますよね。患者さんやスタッフから見ると、「先生」と呼ばれるような立場の人は一段上のランクでいて欲しいと無意識に思われていることが多いので気を使う必要があるんです。

仕事に関して手帳に書いておきたいもの

自費の患者さんのアポイント

 私は自費の患者様のアポイントは必ず手帳に書いておきます。保険診療のみの患者さんとは明確に区別しています。事前に治療のシミュレーションを行い、足りない知識があれば治療の予習もします。

 お金をいっぱい出してくれる利益率の高い人はどの分野でも大切なお客様です。現在の100%を超える力を発揮するためには事前に段取りを考えておくことが欠かせないです。

勉強会の予定

 勉強会のある日は常に意識しています。事前に学習が必要だったり、練習用の抜去歯を集めておく必要があったりするからです。

 歯科医師向けの勉強会に参加するためには、1日当り5万円くらいかかります。それだけのお金をつかうのであれば、勉強会の内容を限りなく100%吸収したいって思います。そのためには普段から準備しておく必要があるんですよね。

自分の休診日

 私が現在勤務している歯科医院は年中無休です。私は週休2日なので不在の日もあります。患者さんやスタッフから予約をとることができる日を尋ねられた場合、正確に答える必要があります。そのためには、自分の予定を記載した手帳を持ち歩くのがベストです。

頻繁に参照する資料の写し

 歯科医療をする上で避けられないのが、保険診療を行った後の診療報酬の請求です。保険診療って難解なルールが存在しているので、対応するためには知識が必要です。

 備忘録として手帳にメモを残しておかないと訳が分からなくなります。元々が複雑なのに、毎年4月にルールが変わるのですから。

プライベートに関して手帳に書いておきたいもの

買い物メモ

 買い物メモを作っておかないと買い漏らしが出てきます。絶対に必要なものを買い忘れるとスーパーに2回行かなければなりません。

 2度手間を避けるために必ず手帳に買い物リストを作成するようにしています。買い物リストを作ってあると、自然と不要なものを買わなくなる点もいいですよね。

税金や公共料金等の支払いの締切

 税金や公共料金って支払い期限を過ぎると、手元の請求書から支払いができなくなります。加えて延滞金までかかることもあります。

 全てを口座振替にしたくなりますが、nanaco経由でクレカのポイントを貯めたいので全てコンビニ払いにしているんですよね。リクルートカードでKiigoでnanacoのギフト券を買えば1.2%還元されるのでお得過ぎるんですよね。

メルカリで販売した商品の発送の期限

 ミニマリストになってからメルカリをよく利用するようになりました。試したい商品がある場合、メルカリで中古で買います。要らなくなったらメルカリで同じ値段で売れます。かかるのは10%の手数料と送料だけです。

 また、不用品の処分にも活用しています。リサイクルショップに持っていくと100円のスピーカーが、メルカリで1500円で売れたりします。ちょっとの手間でお金の回収ができるので非常に重宝しています。商品が売れた際には、忘れないように手帳に発送期限を書いておきます。

出かける予定

 出かける予定も手帳に書いておきます。友達と遊びに行く予定、飲み会、デートなど人との約束は絶対に忘れるわけにはいきません

 手帳に場所と日時をしっかり書いておくと忘れないです。万が一忘れていても、毎朝手帳を確認するクセを身に着けておくと当日に気づきます。

白衣に入るサイズでなければ仕事中に携帯できない

 歯科医師って白衣かスクラブ(オペ着)のどちらかを着て仕事をしていることが多いです。白衣のポケットに入り、常に持ち歩くことのできるサイズは、ノートならA6、システム手帳ならミニ6穴もしくはバイブルサイズの3種類です。

A6ノート

 コクヨのキャンパスダイアリーなどが当てはまります。コクヨのノートカバーのSYSTEMIC(システミック)と組み合わせるとすごく使い勝手が良くなります。スケジュール管理とメモ用のノートを同時に携帯できるのでこの組み合わせが一番お勧めです。

ミニ6穴

 A6ノートよりも一回り小さいサイズです。携帯性はすごく良いけど、手書きで書き込める量がものすごく少ないのが欠点。本当に大切な予定しか書いておくことができません。

 パソコンで予定を入力したリフィルや資料を印刷、バインダーに綴じ込んで持ち歩く人にはいいかもしれません。

バイブルサイズ

 A6よりも手書きできる量は増える点はいいですが、頭の部分がポケットから飛び出す事が多く、携帯性が悪いことが欠点です。スマートさに欠けるサイズかも知れません。本当にギリギリポケットになんとか入ります。

今までに使ったことのある手帳

 ここで今まで私が使ってきた手帳の感想を簡単にまとめます。

「超」整理手帳

 歯学部5年生のときの臨床実習で使用。A4の紙への親和性とジャバラ式の予定表で8週間分くらいのスケジュールが俯瞰できるのが最大の特徴でした。1日に書ける予定は少なかったです。サイズは縦長すぎてポケットから頭がはみ出るので使わなくなりました

能率手帳

 一般的なビジネス手帳って感じでした。別冊のノートにメモを大量に残せるので研修医のときには役に立ちました。

 メモ帳は別売りされており、買い足すことが出来るのが便利です。欠点がないのが最大の特徴かもしれません。ダイスキンが発売されるまではずっと使っていました。

ダイスキン

 ダイソーから販売されていた外見がモレスキン風、中身は能率手帳、価格は108円な理想の手帳でした。2015年から2018年まで使用していました。

 欠点はメモ帳の部分が少ないことくらいでした。鉄道図やアドレス帳は使うことがないのはむしろメリットでした。

 2019年版は販売されないそうなのでお別れです。需要はかなりあると思うので、ダイソーさんが復活させてくれるのを望みます。

2019年の手帳はこうする

 内容的にも価格的にも満足していたダイスキンの2019年版が販売されないので、新しい手帳をどうするか考えました

 マンスリーとウィークリーがあり、メモ部分が大量にある手帳が自分の理想です。システム手帳を買い、中身をカスタマイズすることも考えましたが、革製のしっかりしたカバーとリフィルを揃えると軽く一万円は超えるので断念しました。

 ずっと使うかわからないものに、お金をかけることができませんでした。

 A6のSYSTEMIC(システミック)が家にあったので、コクヨのキャンパスダイアリーのウィークリー・バーチカルとミシン目入りノートを組み合わせて使うことにしました。この方法はコクヨが推奨しているノートカバーの使い方です。自分のやりたいことができる理想の形態でした。

 しかしキャンパスダイアリーは微妙に高いので、セリアから販売されているA6のウィークリータイプのホリゾンタルレフトの手帳を使うことにしました。

コクヨのノートカバーのSYSTEMIC(システミック)
セリアの手帳

2週間運用してみた結果

 セリアの見開き二週間のスケジュール欄では容量が不足していました。コクヨのキャンパスダイアリーのウィークリー・バーチカルに買い換えようかと検討中です。患者のアポイントが書ききれないと手帳を使う意味がないですし。メモ帳部分は普通のノートが使えるので快適です。シフト表やボールペンをポケットに挟めるもすごく便利でした。